最近思うこと(日記・エッセイ)

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2002.8.10(土) 北京旅行前日

 きょうから夏休み。明日北京への5日間の旅に出る。
 荷物の準備はできた。ヨドバシカメラで買った1500円のカート付きケースと数年前から愛用している小型のリュック。
 正直なところ、今回の旅行には不安がある。日本語も英語もほとんど通じないからだ。それでも、安直な行動はしない。あくまでも自分の足と、電車・バスを使い、庶民の普段の生活に近づこうとする旅。初めての中国だから、得るものも多いと思う。万里の長城、故宮、天安門前広場などの観光はもちろんだが、もっと色んなところにどれだけ行けるか、楽しみだ。
 この旅行に、あまりお金はかからない。どこまで節約できるか、これも旅行の楽しみのひとつである。


2002.8.4(日) 富士山、平成淀川花火大会

 テレビで富士登山駅伝をやっていた。
 富士山には何度も登ったので興味がある。昨年の8月に登ったときは、登りが富士宮口からで、下りが駅伝コースとなる須走り口だったから、選手が走るコースの景色が記憶にある。それにしてもこの駅伝は信じがたい競技だ。一歩ずつ踏みしめて、休みながら進んでもかなりキツイ登山なのに、走っていることが信じられない。
 昨年まであった最高峰の気象レーダードームは解体されてなくなり、頂上の景色が変わった。
 昨年、下山道に須走り口を選んだのは、未経験の大砂走りを、駅伝のランナーのように、飛んで走ってみたかったからだったが、下りだからと調子に乗ると、高山病にやられてしまった。
 富士山は、他のどの山とも違う別世界に誘い込んでくれる山だ。樹木がなくなり、火山の瓦礫ばかり。下界では30度を超えるのに、富士山頂は昼でも5度ぐらい。1泊2日の別世界から、下山して御殿場で列車に乗り、三島で乗り換えの新幹線を待つ時に飲んだ生ビールのうまさは格別だった。

 富士山は夜間にも登る。星がきれいに山際まで全て見える。通りがかった男性にスバルがどれか知っていますか、と聞いたら知らないようだったので教えた。スバルは街でも冬の南の空に見えるので、覚えとくとうれしいものだ。赤い星が6つか7つ、キラキラと輝いている。空を見上げていると簡単に流れ星が見られる。その男性にスバルを教えている間にも2つの大きな流れ星が見えた。
 富士登山は辛いばかりで、何の楽しみもないと言う人もいる。また、行ったことがない人も多い。確かに、しんどいだけかも知れない。それでも私は、また行きたいと思うのだ。今年は北京旅行があるのであきらめるが、いつかまた行くことになると思う。家族全員で頂上まで行ったことが一度ある。そのとき三男は小学1年生だった。

 昨夜は、大阪で2番目に大きな規模の平成淀川花火大会に行ってきた。花火大会が好きな私には、やはりここは外せない。この花火大会は、ボランティアが主催する市民の花火大会で、もちろん企業の寄付が大きな収入源だが、個人の寄付と、有料席の収入が相当あって、翌日の清掃などもボランティアの作業となる。応援したくなる花火大会だ。2万発、35万人の人出。どこまでも花火の魅力を追求する、迫力ある花火大会だと思う。有料席はかなり広いので、おそらく万人単位の入場ができると思う。一人3000円、食事付5000円なのだが、ぜひ一度有料席で見てみたいと、今年また思いを募らせるほど、ショーとして作られた立派な花火大会であった。
 昨年の明石での事故の反省から警備が異常に厳しい。人の流れを誘導するために、壁や通路を作って、ますます通りにくくしているので、流れは悪い。駅の改札制限も慎重すぎると思われるほど、一本の列車に乗れる人数しか改札に入れない。
 こんなことがあった。終了後に河川敷からコンクリートの堤防を越える通路・階段は限られているが、私が向かった階段は、二人しか通れない細い階段だった。それでも群衆は順序良く流れるのを待った。しばらくすると、堤防の上から警察官が来て、「この階段は大変混雑しています。300メートル先に空いている階段がありますのでそちらへ回ってください」とハンドマイクで言い始めた。それはそれでいいのだが、その警察官が叫んでいる場所が悪い。二列しか通れない細い階段なのに、その階段の途中に立って必死でマイクで叫ぶ。階段の流れは1列しか通れなくなった。この階段で待つ人たちは既に20分以上になる。これから後ろの列に付こうとする人は先の階段の方へ向かう。ここまで待ったのだから、ゆっくりでも待って順に進めばいいと思っていた多くの人たちの雰囲気が一変した。今まで2列で流れていた階段が1列しか流れなくなり、流れは半分になったのだから、とたんに押し合いの状態が起きてきた。警官はそのことがわかっていない。通路に立って叫ばなくても、横の土手の上からマイクで叫んだら十分なのに、群衆から「あんたが邪魔しとるんや」「そこをどけ、アホ」と罵声を浴びせられても、聞こえないのか、通路で叫びつづける。私は急ぐ必要もないので、じっくりと流れに任せ、ようやく階段を通過した。その警官に抗議をしようかとも考えたが、ここでさらに流れを悪くするのも良くないと思い、心配ではあったが通り過ぎた。


2002.8.3(土) 北京旅行

 北京旅行まで1週間。そろそろ、少しだけ準備を始めている。
 昨日の昼、食事をしたあとで、新大阪の会社のビルのUFJのATMで5万円を引き出し、向いの東京三菱銀行へ行ってみた。昼休みなのに空いている銀行だ。ロビーマンの男の人に「トラベラーズチェックの発行は出来ますか」と聞いて、すんなりと自動発行機へ案内された。中国元の両替は中国でしかできないので、ここで購入するT/Cは「日本円」のなのだ。ガイドブックの研究でわかったことなのだが、中国で日本円から中国元に両替をするときのレートは、T/Cの方が数パーセント有利らしい。T/Cの発行には元々1%の手数料がかかるが、十分にそれ以上の効果がある。
 今回、私が北京で使うお金は5万円。宿泊代は別途先に払ってある(4泊22,400円)。飛行機代は無料。JALマイレージを使って往復航空券がもらえたのだ。ここまでには、こつこつと貯める努力があった。北海道や福岡など、極力JALにして、買い物もJALカードで全てマイレージが貯まるようにした成果である。さてその5万円で5日間、交通費や食事、入場料、土産など全てをまかなう。海外旅行を楽しみ、安く上げるための私の原則がある。
 @ツァーには参加しない。日帰りツァーも利用しない。
 Aタクシーを使わず、電車・バスに乗る。
 B日本人観光客の行くところ(店、レストランなど)には行かない。
 C食事は、地元の人たちが一般的に外食で利用する所でする。
 Dスーパーマーケットに行く。できれば毎日。牛乳や野菜ジュース、菓子など買う。
 
 さて、他に旅行の準備だが、実はほとんど準備するものもないのだが、
 カメラ、フィルム、カメラの電池、バッファリンなどの常備薬、ロッテのど飴、「お〜いお茶」5本。梅干、カップ味噌汁、ムヒS、メモ帳、パスポート、航空券・・・こんなもんでしょうか。
 着替えは最小限しか持っていかない。向こうのスーパーで買えばいい。

 関西空港から北京まで、飛行時間は3時間05分。帰りは2時間45分。近いものだが、これでも国際線。今回はJALなので海外旅行のような気分が出ないかもしれない。国際線でヨーロッパやアメリカへ行くときは、時間も長く、エコノミー症候群にならないために工夫がいる。座席では靴を脱いで、できるだけ足を動かすのはもちろんだが、私のように体が長いと足が邪魔になり、伸ばすことも動かすこともままならない。食事が済んで、スチュワーデスもひと休みの時間帯、乗客がトイレに列をつくる頃、私も立って列につく。できれば遠いトイレへ行く。スチュワーデスと雑談ができる時間である。トイレが済んでも席には戻らず、窓から景色を眺めて、ここはどこかとたずねたりする。別に、ここがどこの上空でもかまわないのだ。スチュワーデスは得意げに説明してくれる。たいてい英語でだ。そこで、その英語をすんなりと聞き取ってはいけない。理解できない所は何度も聞きなおす、これで会話が続くのだ。非常口のところで立って休憩することはとがめられないので、ゆっくりする。「用のない方は席に座ってください」と言われるのは、シートベルト着用の時だけだ。次に、こちらから切り出す用事がある。「牛乳をいただけませんか」である。私は国際線では必ず牛乳を求める。何回もだ。今までどこの飛行機でも、牛乳を要求して断られたことはない。英語で「milk」。これぐらいは誰でも言える。
 牛乳を飲み終えると、そのコップを返してお礼を言う。席に戻って眠る。牛乳は睡眠を助ける作用がある。私は普段でも寝る前によく飲んでいる。
 この牛乳作戦を繰り返していると、自分も楽しくなるし、あとは、旅行のガイドブック研究をしたり、メモノートに旅の記録を書いたり、結構機内では忙しいのである。今度の旅行は近いのでさらに忙しい。
 関空は遠い。大阪でも私の自宅は北部で、関空とは反対だから、余計に遠い。毎朝通勤の時に通過していく関空特急「はるか」でも新大阪から55分。私は安い快速で行く。
 思えば福岡空港は便利だった。国際線でも、着陸してスポットに着いた時刻から、タクシーで博多のマンションに着いた時刻までわずか30分という驚異の経験がある。福岡空港は市街地に近い空港で、その便利さは、大都市では世界一と言える。国内線なら、出発時刻の30分前に天神から地下鉄に乗っても間に合った。
2002.8.3(土)-8.10(土)