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最近思うこと(日記・エッセイ)
2005年10月1日-12月31日
2005.12.27(火) 中野友加里

 
中野友加里をシンデレラガールなどと言って、突然出てきた選手のようにマスコミは言っていたが、それはとても失礼な話だ。目立たないタイプではあったが、数々の国際試合でも入賞経験がある。この1年での成長ぶりは目を見張るものがある。6月に新横浜で行われたエキシビションのときに私が驚きを持って見たその姿は、その後もみるみる磨きがかかり、ついにNHK杯優勝、グランプリファイナル3位と、直近1年間の実績では、紛れもなく浅田真央に次ぐナンバー2である。今年、安藤美姫と一緒に出場した大会では全て安藤よりも中野友加里が上位だ。
 既に決まったトリノ代表のことを、未練がましく考えるのはやめたい。スポーツの世界にタラレバの話をしても誰も取り合ってくれない。しかし、今回の全日本で5位に終わった中野の得点が、もう少し高かったら、と考えるのは、いまや私だけかもしれないが、あえてここで自分の気持ちの整理もこめて書いておきたい。

 トリノの選考には、2シーズンの成績をポイント化して評価した。そのポイントどおり上位3人が選ばれたのは間違いない。しかしポイントの差が1割以内なら、ポイントを得た大会の難易度も見て評価をすると言う規定もあった。選考の理事会でも議論があったそうだが、つまり、直近の実績が低い安藤か、それとも直近では高く、常に安藤を上回る実績の中野か、と言う議論だった。しかし、もし安藤を落としたら、これまで最もマスコミを通じて国民的人気を得てきた安藤が、何故ポイントがトップなのに落とされたんだと世論の反発を呼ぶに違いなかった。また、CM出演など、連盟を支えるスポンサーに対しても示しがつかなくなる。城田憲子と山田満知子の確執も一因かとは考えすぎだろうか。(中野は元々山田満知子が育てた選手)

 さて、全日本選手権のフリー。中野は村主章枝の劇的な素晴らしい演技で場内が静まらないとき、次の演技者だった。ドンキホーテの音楽とともに、NHK杯以来最近3週連続でテレビ観戦の人も見た同じ演技が始まった。最初のトリプルアクセル。ここが先ず最大の山だった。私は固唾を呑んで見守った。一瞬のジャンプ、三回転半。見事に着地をして、きれいなフォームだった。場内はウヮーッと大歓声に包まれた。あとで見たテレビ放送でもアナウンサー、解説者の声は踊っていた。演技後のビデオ再生を見て伊藤みどりや八木沼純子は、映像の角度によって、成功とも取れるし、回転不足とも取れるという微妙なコメントをしていた。この日14台のカメラを用いたフジテレビならばこその、多角度からの映像である。これがトリプルアクセル(3回転半)かどうか、判定するのはテクニカルコントローラーであり、微妙な場合はビデオを見て判定する。但しそのビデオカメラは放送局のではなく、競技のための1台のカメラで撮ったビデオだ。
 昨夜ネットにアップされていた公式の得点内訳を見て、私は「やっぱりそうだったのか」と納得せざるを得なかった。3回転半は2回転半と判定され、それにしたがって基礎点はもとより、そのジャンプのできばえを評価する点も下がり、全体の芸術要素も低評価となっていた。得点発表のとき、中野の演技が最高の出来だったので、最初に出る要素点が「55.40」と出たときには、満場の観客から、信じられないといったどよめきが起きた。ここでタラレバの話になるが、あの3回転半が、私たちの目で見たままの、あるいは解説者も誰もが見たままの成功と評価されていれば、結果は大きく違った。唯一、競技のビデオカメラだけが、いやそれを厳密に見た審判員だけが失敗と判定し、都合10点ぐらいのダウンとなったのである。このタラレバは、中野をトリノに送り出すところまでつながる。ただその場合は、誰が落ちるのか、非常にまたややこしい関係になり、連盟としても大変な検討になったと思う。中野は3回転半を、何の疑惑も無い内容で完成させられないところがまだまだ未熟なのであって、これからもっと努力しなければならない。
 けっして美人とはいえない。しかし、彼女の努力には感銘を受ける。私はこういう選手を応援したくなる。悔しいだろうが、3月の世界選手権ではがんばってほしい。4年後のオリンピックのときにも、スルツカヤの年代になっても、ぜひがんばっていてほしい。

 エキシビションが日曜日の深夜の放送で行われたので録画して月曜の夜に見た。中野のアメージング・グレイスの演技では、悔しさでこわばった表情が見えた。それでも素晴らしい演技だった。私は独りテレビの前で涙がこみ上げるのをためらわなかった。この曲の演技を6月の新横浜で見て、NHK杯のエキシビをテレビで見て、そして今回のエキシビ。その都度、そのときの状況の中でのエキシビションなので、新たな感動をしてしまう。


2005.12.25(日) 激しく美しい戦いが終わった

 
2日間の観戦。フィギュアスケートというものが、かくも激しい戦いのスポーツだったのかと毎年この全日本選手権大会で思うのだが、これほど注目を集め、またレベルも高い大会はこれまでに無かった。
 トリノ五輪代表がかかる大勝負だけに、例年にはない緊張感が充満する。観ている私たちもドキドキなのだ。きょう、女子のフリーが終わり、表彰式が終わったとき、私は席を立つことも出来ないほど体が固まっていた。2日間通計18時間の観戦は、終わってみれば体力勝負だった。

 代表選考は厳しいものだ。何人枠であっても同じ厳しさが必ずある。

 私の予想が一人だけ外れた。それは、実に失礼なことだったが、故障から必ずしも今季十分な状態でなかった村主章枝が、3位以内に入るとも思っていなかった。直近でここまでもってきたことと、本来の村主がもつ力を出して、本人も涙を流す完璧な演技で優勝をさらい、文句なしにトリノの切符をものにした。会場全部がスタオベとなり、鳴り止まない拍手と歓声。何よりも感動を与えてくれた。

 感動を与えてくれた選手は他にもたくさんいる。これほど完璧な演技ばかりが続くと、私は一人の観客であることがとても幸せで、また、終始胸が踊っていた。

 安藤美姫の今の状態は、きょうの順位がそのまま示すように、中野友加里よりも下になる。前シーズンから通計の五輪選考ポイントでトップになる安藤だが、4回転を飛ばない限り、実力は国内6位そのものだ。今季の音楽が、ゆったりとした大人の音楽で、本人が選んだ曲だというが、なんとも私には評価できない。トリノでは、何としても4回転サルコウを飛ばなくては、いけない。

 きょうのフリー。朝の公式練習で、安藤は4回転を一度も見せなかった。一方、トリプルアクセル(3回転半)を二度入れると公言していた浅田真央は、練習でも難なく決めて、頼もしかった。本番でもしっかりと世界初の「二度の3回転アクセル」を私たちに見せてくれた。記念の想い出にしておこう。

 中野友加里は悪くないと私は思ったが、点がでない。会場からは不満のどよめき。詳しいことはわからないが、また今回も、トリプルアクセルが回転不足で評価されなかったのかもしれない。それと、スマイルが少なかった。それだけ緊張した試合であったことは確かだ。

 五輪の選考は、決まっていることだから仕方が無いが、直近の実力での選考とは違うので、残念だ。これで、日本代表の中に、中野も浅田もいない。それだけ層が厚いともいえる。日本選手には、トリノでぜひ金メダルをとってほしい。

 そして、重ねて思うのだが、この激戦の場に、太田由希奈がいないことが、何よりも残念だ。あの美しいスケーティングを、いつか日本のリンクで見せてほしい。


2005.12.21(水) フィギュアスケート全日本選手権大会

 
今週金曜日から始まるフィギュアスケート全日本選手権大会。年末恒例の大会だが、今年は嬉しいことに東京での開催。3連休だが、初日は男子のショートプログラムなので見に行かない。2日目の土曜日は、女子のショートプログラムと男子のフリー。男子はここで、トリノの切符が決まる。そして最終日の日曜日は、女子のフリーがあり、ここでもトリノオリンピックの3人が決まる。このところテレビや新聞でこの話題が多くなっている。私なりに、トリノ五輪代表を予想してみる。

 先ず、男子の1名枠。高橋大輔か織田信成だが、この選手権で高橋が上位なら高橋、織田が高橋に2つ以上の順位差をつければ織田。なお、順位ポイントで選考するルールではあるものの、僅差の場合は実態選考がある。これまでの大会で獲得した順位と言うのは、ある意味では不公平なのでそれを調整するためだ。グランプリシリーズは、そのときに出場した選手の顔ぶれによって相対的に順位が影響する。どの大会に出るかは自分で選んだのではなく連盟が決めたものなのだ。しかし、男子に関して言えば、この二人、どっちもどっちで、文字通り今回の大会で一騎打ちと言える。
 女子でも、例えば荒川静香はシリーズの2試合に出たが、いずれも3位。それらの大会には、ロシアのスルツカヤ。アメリカのサーシャ・コーエンなど強豪が出ていたので、厳しかった。またその2大会とも浅田真央が出場していて、荒川よりも上位になった。真央がいまダントツの日本ナンバーワンであること、そのあおりを受けて荒川は順位ポイントが取れなかった、そういうところを考慮する場合がありうるということだ。

 女子の3人は、まず安藤が最も確実で、あとの4人(荒川、中野、村主、恩田)の中から2人が選ばれる。安藤は選手権で6位以内にさえ入れば当確。安藤にとって、どんなに失敗しても全日本の6位以内は間違いない。

 さあ、それで、私のオリンピック代表予想は、次の通りです。

 女子:安藤美姫、荒川静香、中野友加里
 男子:高橋大輔

 ここに異変が起きるとすれば、フリーの一発勝負、ジャンプの成否だ。大技に挑んで成功すればトリノに大きく近づくが、大技に失敗すればトリノ行きも失うかもしれない。そこで縮こまったらダメ、というのがセオリーでもある。きっと中野友加里はトリプルアクセルに挑戦すると思う。当確に近い安藤も4回転を飛ぶと思う。彼女はオリンピックで絶対に4回転を飛ばなければ、平凡な順位に終わるから、今回の全日本では、その腕試しも兼ねて、本番で飛ぶような気がする。
そして、失うもののない浅田真央は、トリプルアクセルを二度飛ぶことに挑戦するだろう。

 
とにかく楽しみの多い全日本選手権なのです。



2005.12.18(日) エキシビション

 
きょうはエキシビション。時間も3時半から始まり6時前には終わる楽な構成なので、観る側にも試合のような緊張感はない。3日目にもなると、3日間通し券だから両隣の人とはなじみになってご挨拶もする。

 中野友加里のアメージンググレイスが良かった。NHK杯のときのエキシビと同じプログラムだ。音楽にぴったりのコスチュームと演技構成。そしてスピードのある滑り。さらに、この1年で磨かれたスマイルをたっぷりと魅せてくれた。太田由希奈の代役で出場したグランプリシリーズで、見事にその代役を果たし、NHK杯では優勝までも。そしてきょうの演技に私は一人涙してしまった。3回転半に失敗したが、エキシビに難しい技を入れるところがいい。

 ペアやアイスダンスの選手が見せるエキシビションの演技は、それはそれな見事だ。まさしくアイスショーのための演技。競技では見られない技のオンパレード。そして必ず得意技が出てくる。

 安藤美姫がフィナーレのときに待望の4回転を決め、大きな拍手を受けた。2年前の長野での全日本選手権、私の目の前で飛んだ4回転の光景がよみがえる。しかも今日のは、完璧な美しい着地だった。本人のガッツポーズと笑顔がいい。

 真央のエキシビションは、6月に新横浜で見たのと同じ。場内の雰囲気をよく作っていた。アンコールでトリプルアクセルを飛んだが、失敗。フィナーレで再度挑戦したがやはり失敗。きょうは全て愛嬌で通る。
 3年前の12月、京都アクアリーナでの全日本選手権。このとき真央は6年生。3連続3回転ジャンプを見て驚いたものだ。あれから年々成長し、ついにジュニア大会ではなく、大人の大会で世界一をとるところまできてしまった。まだまだ伸びる天才・真央には是非いつかオリンピックでキンメダルをとってほしい。

 グランプリファイナルに明け暮れた週末が終わる。来週末はいよいよ全日本選手権。ここでトリノの選手が決まる。


2005.12.17(土) グランプリファイナル観戦記

 
フィギュアスケートの国際大会を観るのは初めてだ。場所も国立代々木第一体育館。私が中学1年のときに東京オリンピックがあったが、そのときの水泳などの会場となった場所。ここのスケートリンクは、昨年まで冬季には一般営業をしていて、私も昨年の1月に来て久々にスケートで遊んだ場所だ。(2004.1の写真)そのリンクを観客席から観る。

 初日の16日は、開会式に始まる。テノール歌手の君が代斉唱がいい。
 初日のプログラムは、全種目の第一日目。こういう大会も珍しい。全種目とは、女子シングル、男子シングル、ペアー、アイスダンスの4つだが、通常の大会なら、その一日目を全部やるわけには行かない。人数が多いからだ。この大会は各種目に6人・6組ずつしか出ないから、凝縮してトップレベルの演技だけが見られる。
 しかし、本当のトップ6が出場するのかと言うと、そうでもない。グランプリシリーズ6戦のうち2回は出場しないと、ポイントで上位6人には入れないので、残念ながら1回しか出なかった選手は、たとえその1回が優勝であっても出れらない。

 千円のプログラムを買い、滑走順のプリントをもらって、いちいち情報を見ながらの観戦となる。
 アイスダンス、男子シングル、ペア、女子シングルの順に競技が行われた。アイスダンスやペアは、日本の大会で見る機会が少ないし、またレベルが違う。その中でもさらに差があるが、どれも世界トップレベルだから、見ごたえ十分だ。うーん、と唸ってしまうような魅せられた演技。やはり最後はシリーズポイントトップのペアの一段上の演技で締めくくられる。

 男子の興味は、日本の高橋大輔と織田信成の争い。関大2年・1年の二人。実力は高橋が上だと思うが、直前のNHK杯で優勝したのが織田。ショートプログラムの結果は、どちらも硬さが目立ち得点が伸びない。練習の時は伸び伸びとしているのだが。

 注目の女子は、女王スルツカヤの出場で、圧倒的にスルツカヤが優勝かと予想される状況。しかし、浅田真央の演技は高く評価された。このシリーズの中でもどんどん進化している。背も伸びて、姉の舞と似てきた。中野友加里の演技も良かったと思うが、残念ながら点が出ない。いや、まだまだ謙虚に、評価されるまでがんばらなくてはいけない。去年まで本当に身近な場所で見ていたこの選手が、こんなに上位にいることだけでも私はうれしい。スルツカヤが出ると、貫禄ときれのいい演技で会場内を魅了する。手拍子も自然に出る。完璧と見える演技で終わったが、実は、3回転のところが2回転になっていて、低い得点となる。会場内でブーイングが出たのは、スルツカヤと中野友加里の得点発表の時。初日のことだから、こんなもので、勝負は2日目のフリーにかかる。

 私の席の両隣は女性で、一人は広島から、もう一人は横浜から来たそうだ。会社を休んで来ている。女性一人で観戦というスタイルが多いのも、フィギュアスケートの特徴か。

 今回の大会は、テレビ朝日の放送もあるので、あとで自宅で見直すことも出来る。解説を聞くとよくわかる面もあるが、やはりテレビは競技のところだけを見せるし、他の種目がほとんど見られないというところが残念だ。現場では練習の様子から、テレビに映らない種目まで全部が見られるから、やはり金を出す価値がある。

 第2日、17日の土曜日。前日は2階席がほとんど空席だったが、今日はぎっしり満席。全種目フリー演技の行われる最終日だ。日曜日は上位者によるエキシビションなので、競技ではなく、ショーになる。試合の緊張感は2日目になり、かなり高い。

 男子の高橋と織田の戦いは、あえなく高橋に軍配。オリンピック出場枠1を決めるのは、来週の全日本選手権。五輪出場を決めるポイントはこれでわずかに高橋が上位。最終選考の全日本で上位になった方がオリンピック行きとなるわかりやすい決戦の場になる。

 女子の3名枠の争いは、さらに熾烈だ。浅田真央が年齢制限規定で出られないと言う話だが、もし特例で出られるようになったとしたら、その1名分、誰かが落ちる。いずれにしても激戦だ。結果的にこのグランプリファイナルを終わった時点でもまだ混沌として、誰も決まらない。勝負は全日本だ。ただ、安藤は、最近不調だが、全日本で6位以内に入賞するれば五輪当確。私はそんな状況の安藤なら、五輪に出られなくてもいいのではないかとさえ思う。有力候補はまだまだいる。荒川、村主、恩田がポイントではほぼ横一線。仮に浅田真央にもポイントがあるとすれば、誰よりも多い1位なのだが。

 それはともかく、競技の方は、どきどき、ワクワクが盛りだくさんだった。安藤は4回転を飛ぶ宣言をしていたし、浅田真央はトリプルアクセル(3回転半)を2度、中野はトリプルアクセルを1回。全部成功してほしいと期待をして観る。

 先ずは安藤。最初のコンビネーションジャンプで転倒し、それも足を痛めてしまいそうなガクっと落ちたので、すぐ次の4回転はどうかと息を呑んで見守った。ジャンプは成功し、大きな拍手を浴びたが、3回転だった。その後も2度転倒し、ボロボロの状態。体が重そうだ。太っているのも気になる。4回転が飛べなかった、安藤の価値はない。せめて今度のエキシビションでは4回転を飛んでほしい。

 中野は前夜のジャッジが辛かったので、開き直って演技したような感じだった。3回転半が決まり、会場内割れんばかりの拍手と歓声だったが、技術点では2回転に評価されようだ。とあとでテレビで知った。本人は納得がいかないらしい。その他の演技は完璧で、当然安藤よりは上位についた。1年前からここまで成長した中野友加里を心から応援したい。

 スルツカヤが出る。素晴らしい。ノーミスだし、切れもある。しかし、本当のベストの調子ではなさそうな雰囲気が見える。それでも帳尻を合わせるというか、女王の貫禄を見せつける。場内も拍手・手拍子で沸いた。この時点でトップに立つ。これでは、真央ちゃんも勝てないな、という印象を私は持った。場内にもそんな雰囲気が漂った。

 最終滑走の浅田真央。3回点半が2度あるのか。練習の6分間に、何度か試している。2度目のトリプルアクセルは、3回転半と2回転のコンビネーションになるはずだ。練習終了1分前直前に飛んだコンビネーションで尻餅をついた。真央が練習も含めてジャンプで尻餅は珍しい。すぐにもう一度やり直して成功させた。これが伏線で、本番の2度目のトリプルアクセルはやめたようだ。
 全体的に、技術の進歩が著しく、技術点ではスルツカヤを圧倒した。そして芸術要素もそこそこ高くて、何と自己最高点。優勝が決まった。感動というか、驚きというか、私しもびっくりした。しかし、まだまだスピードの点でこれからの課題がある。小さいから仕方が無いが、もう少し滑りにスピードが出たら、もっとスゴイことになる。ただし、小さいと言っても、それは体重のことで、身長は中野よりも大きいし、どんどん伸びているそうだ。

 国際大会での表彰式。君が代と国旗。私には初めての体験となる。とてもいいものだ。

 かくして競技は終わり、帰宅する。
 エキシビションがまた別の楽しみになる。

 チケット


2005.12.14(水) フィギュアスケート、グランプリファイナル

 
グランプリ・ファイナルが今週末に東京で行われる。私はそれを、金土日の3日間全部見る予定になっている。チケットはもちろん完売で、ファンの人でも買えなかった人が多いようだ。グランプリシリーズの6試合の最終戦であるNHK杯が先日行われたが、今度のファイナルは、6試合の順位ポイントの上位6人の、いわば決勝戦みたいなもの。ただ、残念なのは、6試合のうち、1試合しか出場しなかった選手は、ポイントの上では絶対に上位6人にはならない。私が観たかったアメリカのサーシャ・コーエンは、故障で1試合を欠場したために、出てこられない。そしてもう一人、世界一美しいスケーティングの太田由希奈は、まだまだ右足首が完治せず、グランプリシリーズは欠場した。その代わりに出た中野友加里がNHK杯で優勝した。太田由希奈はまだ、同志社大学の1年生。次のオリンピックでもチャンスはあるが、もうかれこれ2年ぐらい、滑っている姿を見ていないのが残念だ。
 さて、今週は金曜日から3日連続、テレビ朝日で放送があるし、日本選手の活躍で世の中の注目を集める大会となることは間違いない。この大会が日本で、しかも東京で開催され、さらに来週はオリンピック最終選考となる全日本選手権が東京で開かれる。これだけたっぷりとビッグな大会をナマで見られるのは、もう生涯最後かもしれないので、私は、ひそかに楽しみにしている。
 今年からフィギュアスケートの試合は一切撮影禁止となったので、写真でのHP報告はありません。自分の目でしっかり見るだけです。


2005.12.8(木) 驚き!ケイタイ電話の価格

 
ツーカーと au が合併したことにより、私のツーカーは、ペナルティなしで、しかも同番号で au への切り替えが出来ることになった。電話とメールだけのシンプルなツーカーから、機能満載の携帯電話になる。息子の持っている au と家族割にもなるので、基本料金は安くなる。
 さて、どんな機種がいいのかと、ヨドバシカメラへ行って品定めをし、カタログも読んで研究を尽くし、最新機種に決めた。その価格の問題だが、新規と機種変更で価格が違うのは知っていた。私の場合は機種変更に準じることになる。機種変更は、経過年数によって価格が違う。まずは「新規」で価格の比較調査。新聞広告や携帯電話ショップのチラシ広告を見ても、新型機と表示されているこの機種は、1ヶ月ぐらい前の新発売。ヨドバシでは1万3千円。そして、「価格.コム」で調べた最安価格は1円。通販専門の会社だ。私はそこで4200円での切り替えを注文し、無事先週末に新しいau のケイタイが届いた。アドレス帳の移し替えは、最寄のauショップで簡単にやってもらえた。
 携帯電話を買うなら通販に限る。どこで買っても、違うのは購入時の価格だけで、あとはサービスも料金も全く同じだ。新規だったら1万3千分の1の値段で買える、この価格差。「価格.コム」の力を私はよく利用している。

 
ところでこの新しいケイタイ。私が選んだ理由は、最もスリムなこと。そして普通のケイタイの機能。海外でもそのまま使える。海外旅行中でも連絡がつくから安心ということ。ほとんど海外旅行の機会も無いのに、意味無いか。


2005.11.27(日) 都内のウォーキング、イルミネーション

 
昨日の土曜日は、日比谷公園から、神宮外苑など約10キロを歩く、ウォーキングイベントに参加した。ウランちゃんの声かけで参加者は6人。会社内でも色んな所属の人と、ウランちゃんのお母さんだから、面白いメンバーだが、これもウランちゃんの人徳か。
 通ったコースは、次の通り。立ち寄ったわけでもなく、ただ前を通っただけだが、10キロ歩くとこれだけ有名スポットを通るのだから、東京の都心は狭いものだ、という印象。

 日比谷公園
 外務省
 国会図書館
 国会議事堂
 赤坂見附
 青山1丁目(ホンダ本社前)
 いちょう並木
 秩父宮ラグビー場
 神宮球場
 国立競技場
 聖徳記念絵画館
 明治記念館
 東宮御所
 学習院初等科
 迎賓館
 赤坂見附
 最高裁判所
 警視庁
 桜田門
 日比谷公園

 いちょう並木の葉が黄色くなる見頃は、もう少し先。やはり今年は遅めなのか。それでも、街路樹は随所に美しい色になっていて、歩いてもさほど暑くない、いい天候。しかしこれぐらい歩くのは久しぶりで、結局途中で座って休むことも無く歩いて3時間だった。
 東京は、こうして歩く所がふんだんにあるので、休日の運動には困らない。

 夜には、イルミネーションを撮りに行こうと、今回は東京ドームへ。錦糸町から水道橋には総武線で10分だから、気軽に散歩するようなものだ。先週の六本木ヒルズもきれいだったが、この東京ドーム周辺のイルミネーションと、紅葉のライトアップは、また違った美しさがある。
 写真をHPに掲載するには、枚数が多くなると手間が比例してかかるので、最近はヤフーの写真アルバム機能を使って楽に登載している。その分、ご覧になる方にはご面倒をおかけしていることになる。撮影には、手ブレを防ぐために三脚を使用するが、さらに、シャッターリモコンをヨドバシ・アキバで購入して早速使った。光の点が星のように光の矢を出して写る効果を狙って、フィルターも購入した。目で見てきれいなイルミネーションが、写真ではどうしてもきれいに出ない。それをカバーする効果は、決して十分ではないが、だんだん、いい写真が撮れているような気がする。

 よく活動した昨日と打って変わり、きょうは、向かいのマルエツで食料品と生活用品の買い物をしたのと、錦糸町駅ビルのユニクロに、売り出しになっているヒートテック下着を買いに行った以外は、おとなしく単身アパートで過ごした。

 ユニクロのヒートテックは、以前から愛用しているが、シーズン途中で売り切れることがあるので、早めに確保しようと思ったのだが、既に、白のTシャツの私のサイズのは品切れになっていた。また入荷するのだろうが、作日は新聞にも全面広告があったし、どうやら人気が浸透してきたようだ。


2005.11.20(日) 東京国際女子マラソン

 
きょうはどこにも行かずに、おとなしくしておこうと思っていたが、やはり国立競技場のスタートだけ見ておこうと、出かけた。スタート前後を見るだけのことだが、国際マラソン大会の独特の雰囲気を見るのは2年ぶり。つまり、あのとき、高橋尚子が敗れた2年前のとき以来だ。
 復活レースとなったきょうの結果を見るのはテレビにして、好天とはいえ寒い競技場を後にした。

 高橋尚子の出身大学、大阪学院大学は、私の大阪の自宅の近所なので、そのこともあり、身近な選手に感じる。



2005.11.20(日) 浅田真央、フランス大会優勝

 
フィギュアスケートのグランプリシリーズ。中国大会では2位だった浅田真央が、ついにフランス大会での優勝。テレビのニュースで、ショートプログラムの映像を見たが、すばらしい演技だ。年々、背が伸びて、姉の舞かと見間違えるようになっている。アメリカのサーシャ・コーエンを抑え、前回と同様荒川静香の上に立つ。まだ中学3年生。これはジュニアの大会ではなく、シニアの大会なのだ。これで、グランプリファイナルに出場するので、そこでぜひ、メダルをとるような活躍をしてほしい。ますます、12月24日・25日の全日本選手権が楽しみだ。
 今年は久しぶりに東京での開催となる全日本選手権。S席以上は完売だが、A席はまだあるようです。フィギュアスケートをナマで見たことがない人は多い。比較的安いこの大会がチャンスかも。(A席3千円、B席2千円)


2005.11.20(日) 六本木ヒルズのイルミネーション

 
各地でクリスマスのイルミネーションが始まっている。昨夜8時過ぎに思い立って出かけた。向かう先は六本木ヒルズ。テレビ朝日の報道ステーションで天気予報のときに中継をする場所だ。最近のイルミネーションは、発光ダイオードを使い、電気代が安くなるだけに、ふんだんにたくさんの電球を使っている。色が変わっていく演出もあり、心がウキウキ、ため息の出る美しさだ。通りが、まぶしいばかりに明るいダイヤの光で埋められたけやき坂。ライトアップされた東京タワーとの調和。写真を撮るのが忙しい。うまく写るのかどうか、試しながらの撮影だ。
 いっぱい撮り終えた後、スタバでコーヒー。おいしいコーヒーだった。会社の社食のコーヒーがあまりにもまずいので、こんな美味いコーヒーは久しぶりの感動なのだ。
 帰宅したのは12時。寒い寒い外出だったが、満足。なお、写真をアップしたが、私の技術ではここまで。実際の美しさの3分の1ぐらいの美しさ。つまり、実際はもっときれいです。

 ところで、六本木界隈を散策している間、周囲を行き交う人たちは、ほとんどがカップルかグループで、私のように男一人というのは皆無に近い。怪しまれてはいけないので、私はカメラと三脚をむき出しで持ち歩き、カメラマンに徹した。
 

2005.11.19(土) 六義園の紅葉は?

 会社の近くにある六義園では、23日から12月4日まで紅葉のライトアップが行われる。普段は夕方5時で閉園となるが、ライトアップの期間中は9時まで。
 ところでその紅葉だが、そろそろ木の色が変わってきたように窓から見えるので、きょうはそのチェックのために行ってみた。状況をレポートすると、「まだまだ」といったところ。モミジのほとんどが、立派な緑色。一部変色しているモミジは、紅葉ではなくて、葉が枯れた状態。今年の紅葉は不作だ。このペースなら、最終日ぐらいに、ようやく見頃が始まる。
 モミジはともかくとして、他の木にもきれいなのがあり、写真を撮ったので、写真集にアップする。文京グリーンコート付近のイチョウが黄色になってきた。来週土曜日あたり、神宮外苑の銀杏並木がいい頃かもしれない。

 明日は、高橋尚子が出る東京国際女子マラソン。肉離れでも走るという。注目のレースではある。2年前のときは国立競技場へ見に行った。そのときと違って、明日は寒い、マラソン向きの天気予報。


2005.11.13(日) 菊花壇展

 
日本中で菊花展は無数に開催されていると思うが、中でも伝統の技を守り、毎年ほとんど同じパターンの展示を徹底して続けている新宿御苑の菊花壇展。これだけは毎年見に行っていて、今年で3回目になる。11月1日から15日までだから、もうほぼ終わりの段階だが、花は皆元気だった。新宿御苑の園内各所に菊を配置していて、緑の芝生との調和もいい。皇室の菊の御紋のモデルとなる菊の品種、一株から300本以上の花をつけるもの、一本ずつの大輪、どれも最高峰の菊花展と言えるものだ。毎年同じでも、見に行きたくなるのは、やはり菊の花は生きているから。しかし一般的には年寄りの趣味であり、私もその部類であることは否定できない。
 
 恒例の、高校のクラス名簿を発行する時期が来た。今朝から一気に作業をして、昼過ぎにポストへ投函するところまで完了し、その足で新宿御苑に行ったというわけだ。

 明治神宮野球大会が開催中だ。高校と大学の全国各地域の秋の大会優勝校が参加する狭き門の大会。できれば見に行きたかったが、御苑に行っている間に試合は終わる時間になったのでやめた。目当ては、近畿代表の大阪・履正社と、北海道の駒大苫小牧。どちらもきょう試合があった。そしてどちらも勝って準決勝進出。これらのチームは来春のセンバツ出場が決定的だ。履正社は長男が卒業した学校なので興味がある。


2005.11.8(火) 本田美奈子

 
この人のことは、正直なところ忘れていた。38歳の若さで亡くなったニュースを聞いて、思い出し、悲しむ。もう随分以前のことになるが、ミュージカルのレ・ミゼラブルとミス・サイゴンで彼女の美しい歌声を聴いた。どちらも結構良い席で見たので、細い体からタテに大きく口を開いて発声する表情、そして透きとおった声が印象的だった。私にとって、忘れられない歌手となる。


2005.11.7(月) 山手線ストップ

 
今朝の出勤途上、秋葉原で総武線を降りて乗り換えるために山手線のホームへ。ここの乗り換えはいつもスムーズで1分も要しない。そして座れるのだが、きょうは電車がホームに入っていて、ちょうど私も駆け込み乗車をするかどうか、というタイミングだった。そのときに起こったのが全国ニュースにもなった架線事故での全線ストップ。しばらく止まるという構内放送を聞き、京浜東北線は動いているので田端まで行って、そこから先は考えるというのも一つの方法だった。振り替え輸送をすると言うアナウンスもあったので、迷わず再び総武線に乗り、水道橋から都営三田線に乗った。結果的にほとんどロスタイム無しで、おそらくいつもの山手線よりも早く会社に着いたと思う。
 東京の交通網は複雑に充実しているが、いざストップすると影響が大きい。しかし、回り道をする方法は色々あって、何とかしてたどり着けるものだ。トラブルシューティングには強くなりたい。
 地震が起きたら自力で帰宅できるかという話があるが、私は一人住まいの単身アパートに無理して帰る必要もないので気にしない。むしろ、災害時に会社に行けるかどうか、いつもこれだけは確認している。徒歩2時間弱の距離で、だいたい道はわかった。朝7時以前に起きた地震であれば、9時までには会社に着く。


2005.11.6(日) 氷上の戦い

 
週末は大阪の自宅だったので、絶好のチャンスとばかり、フィギュアスケート西日本選手権大会を観戦することができた。注目は女子ジュニア選手権の方で、土日の2日にわたり、ショートプログラムとフリースケーティングを見た。この世界は西高東低で、西日本に有力選手がひしめいている。日本の女子フィギュアスケート界は、まだまだこれからも楽しみだ。
 土曜日は出場選手31名、約4時間。きょうのフリーは24人に絞られ、約3時間。冷蔵庫の中にいるような状態での観戦は、よほど体調の良いときでないと辛い。引きかけの風邪を持ちこたえるのがやっとだ。氷上の戦いは、選手にとって一層厳しいものであり、それだけに、うまくいった時には拍手を贈りたくなる。
 12月の全日本選手権には、この中からも何人かが出場する。

 京都アクアリーナでのこのイベントは、ほとんどPRされないので、もったいないほど客席はガラガラ。それが入場無料だから余計にいらだつ。知っていたら見に来る人は多いんではないかと思う。選手にとっても、見る人が多いほどやりがいがあり、また、これからも多くの観客の前で演技をする練習になる。選手は参加費を払って出場している。もっと宣伝をして入場料を取るところまでは、まだまだいかないのがフィギュアスケートの実情だ。出場選手がはっきりしないのにPRはできないのかも。
 ただ、12月24・25日の全日本選手権だけは、間違いなく日本のトップ選手がフルに出場する。その代わり外国選手は一切出場しない。オリンピック出場を争う最終選考の場となる熾烈な戦いの場だから、今からワクワク楽しみなのだ。
 私はここ数年、全日本選手権だけは欠かさず観ている。
 2002年 京都アクアリーナ
 2003年 長野ビックハット
 2004年 新横浜プリンスホテルスケートセンター
 2005年 東京・代々木第一体育館


2005.10.31(月) ロッテリアの「エビ・バーガー」

 
千葉ロッテ・マリーンズの日本シリーズ優勝から何日も経ったが、もしこのシリーズが最終戦までもつれていたら、きょうが優勝決定翌日となるはずだった。それを計算していたかのように、ロッテリアの優勝記念セールは、きょうから「エビバーガー・セット半額」、275円。錦糸町はさすがロッテの牙城。ロッテリアが駅周辺にたくさんあって、私が錦糸町駅を降りてアパートにたどり着くまでの徒歩数分の間に、2軒の前を通る。1軒目は通過し、2軒目でついつい、看板に惹かれて店の中に入り、エビバーガーセット1つをテイクアウトで買った。ロッテリアのエビバーガーは、なかなかイケル。優勝記念の味見がきっかけで、これからやみつきになるかもしれない。
 なお、ロッテリアのHPを見たら、エビバーガーの売り切れが続出しているとのことで、お詫びの記事が載っていた。それで、3日と4日の二日間、エビバーガーは、材料調達の調整のため、ロッテリア全店で販売中止となるらしい。そういわれると、また食べたくなる。幻の牛丼みたいなもの。


2005.10.29(土) ヨドバシ・アキバ

 
きょうの夕方、秋葉原の「ヨドバシ・アキバ」に寄ってみた。館内をぐるりと見て回り、結局何も買わず、いや唯一買い物をしたのは本屋だけ。レストラン街に大阪・鶴橋のお好み焼き店「風月」があった。回転寿司、ラーメン、焼肉など、全体的には大阪風の構成になっている。土曜日の夕方だけあって、どの店にも行列ができていた。今度、会社帰りに寄って夕食をとるのもいいと思った。
 さて、ヨドバシカメラの店内の様子は、というと、ほとんど大阪駅前の「ヨドバシ・ウメダ」と同じで、まるで大阪の店にいると錯覚するようだった。規模もほとんど同じ。ただ、大阪では、衣料品なども含めた総合デパートになっているのに対して、アキバは、やはり電器店街に殴りこみをかけただけに、電気製品に絞ってやや充実している。写真の額などの品揃えは、ほとんど同じかも。そして、建物の外観は、これもほとんど同じ。大阪の場合は、B1の入口がむしろメイン玄関と言えるほど客の出入りが多く、客の入りは、どう見ても大阪の方が多いように思える。

 通勤で毎日乗り換えるのがこの秋葉原なのだが、総武線と山手線の乗り換えは、昔ながらの階段で、まったく変わっていない。しかし、反対側の、つくばエクスプレスの方は、まったく新しい駅ができたようなもので、これが秋葉原の駅か?と疑ってしまうほど、きれいな駅になった。JRの「中央改札」なるものが秋葉原にもできている。秋葉原に、すっかり新しい街ができつつある。


2005.10.26(水) 何もできなかった阪神タイガース

 
日本シリーズが千葉ロッテの4連勝で終わった。私としては、31年ぶりの日本一を勝ちとった弱小チーム、地元チームでもあり、とてもうれしい。
 一方、私も長年応援してきた阪神タイガース。今回のシリーズが、あまりにも両チームの状況が違う中で行われた結果、完全に一方的なものになってしまった。阪神らしさを発揮する場面は、かけらもなかった。戦いになっていない。ロッテとダイエーのプレーオフ最終戦、ダイエーの選手も監督も最後のアウトまで勝ちを信じて闘っていた。あのような日本シリーズを期待したのだが、そういう場面も無く、ある面では残念でならない。セ・リーグもプレーオフを導入して、同じ条件でセ・パの戦いを見せてほしい。


2005.10.23(日) 今江と西岡

 
日本シリーズ第2戦も
ロッテが大勝して、舞台は甲子園に移る。ロッテで活躍する若手選手を、この日本シリーズで見て気がついたのだが、今江とか西岡は、私が大阪にいた頃、万博球場での高校野球の大阪大会で見てきた選手だ。今江はPL、西岡は大阪桐蔭。高校時代の彼らは、プロに行くぐらいだから目だった選手だったはずだが、私の記憶には、微かにある程度。彼らはおそらく阪神などセ・リーグに入りたかったに違いない。万年Bクラスの弱小球団に入って、下積みからこうして花が咲く。名古屋の愛工大名電からオリックスに入ったイチローも同じ。ほとんどテレビに映らない試合ばかりだった彼らが、晴れ舞台で大活躍だ。努力をすれば、いつか必ず報われる。今のロッテの野球には悲壮感がない。厳しさも感じられない。楽しく仕事ができる選手たちにあやかりたい。今江がついに、日本シリーズ新記録となる8打席連続ヒット。

 それにしても、阪神はもっと何とかならないものか。私の予想では、これだけ大差で負け続けた後は、ひらきなおって、甲子園の大応援を受け、きっと3連勝する。そういう面白い日本シリーズの展開であってほしい。なお、私は、どちらのチームも応援している。結果はどっちでもいい。記憶に残るシリーズであってほしい。


2005.10.23(日) ディープインパクト、日本シリーズ

 
きょうは競馬の菊花賞。普段ほとんど馬券を買うことはないのだが、無敗3冠馬の出現に関心を持って見ておこうと思い、錦糸町のウインズへ行った。京都競馬場の入場者も新記録。もちろん単勝一番人気のディープインパクトは、オッズが1.0倍という圧倒的な人気で、こういうときこそ穴狙いとなる。3連単を3つの組合せで買って、単勝のディープインパクトも100円買った。100円を買っても結果的には100円しか戻ってこない。1万円買っても1万円戻るだけであり、むしろ万一のリスクを考えれば買う必要のない馬券なのだが、それでも記念に買っておく。そういう趣旨だから、買うのは最低額の百円。結果は案の定100円だけの払い戻しになる。当分大事に馬券を持っておく。
 
 日本シリーズ、きょうは2戦目。昨日はロッテの大勝となり、実力はむしろ阪神の方が高いと思うのだが、ロッテの方が伸び伸びと野球をやっていて、今年は絶対に日本一をという阪神とは全然硬さが違う。ロッテは元々もうけもののリーグ優勝だから、日本シリーズに出られることだけで十分にうれしいのだ。ロッテの地元球場という地の利もあり、パ・リーグのDH制がなじみやすい面もある。
 阪神がこの第2戦で勝つのかどうか、シリーズの行方を占う興味いっぱいの試合だ。


2005.10.22(土) 高橋大輔、太田由希奈

 
フィギュアスケートの興味は、太田由希奈が今季ほとんど絶望の見通しとなり、残念ながら、誰でも良い状態になった。男子には興味ないのだが、今日のニュースで、グランプリシリーズの初戦、スケート・アメリカで高橋大輔が優勝したのを見て、驚きだ。フリーの曲が、ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番だったから私の興味を引いた。私の好きな曲。なお、高橋大輔は、関西大学在学中。
 フィギュアスケートをあまりご覧にならない方々に、少し知識を。グランプリシリーズと言うのは、紛れも無く国際大会なのですが、世界の都市で転々と6試合があって、日本のNHK杯もその一つ。世界のトップ選手は当然このシリーズに出るのだが、全部の試合に出るわけではなく、適当に選んで出場する。今回の大会で優勝したから世界ナンバーワンということでは全然無いのです。

 それにしても、太田由希奈は、もうこのまま終わってしまうのか。あの華麗なスケーティングは、幻となってしまうのか。傷めた右足首に負担のかからないアイスダンスに転向の話もあるが、それでは、あまりにももったいない。もうかれこれ2年近くも太田由希奈の演技を見ていない。テレビにも出ない。太田由希奈を知らない人も多いと思うが、一度見たら忘れられない日本一美しいスケート。但し、今の競技の方式の中では、美しさだけでは高得点が難しい。無理をしてジャンプをすることが怪我につながるという裏腹なのだ。京都・同志社大学1年生。まだまだ若い。幻のレイバック・スピンを、せめてもう一度でいいから見せてほしい。


2005.10.18(火) 千葉ロッテ優勝

 
昨夜、千葉ロッテ・マリーンズの優勝決定。
 祝賀会の模様は、よくあるビールかけとは違い、「シャンパン」を使っているのが見られた。アメリカではみんなシャンパンらしい。アメリカ人の監督だからか。私の率直な感想では、絶対にシャンパンの方が良い。阪神の優勝のときに、何千本ものビールが使われたようだが、これがシャンパンなら、何分の一かで済む。シャンパンは、瓶の口を手で押さえて瓶を振ると、泡の出る勢いがビールの何倍も強いから、少量でも効果が出る。F1の表彰式でもシャンパンファイトが行われる。瓶は大きめだが、一人一本で十分だ。
 シャンパンにしろビールにしろ、大切な食料を流してしまう、もったいない行為だから、私は好まないのだが、ビールよりはましだなあ、というのが私の印象である。

 会社帰りの途中、錦糸町でロッテリアの前を通ったら「てりやきバーガー」が半額で110円だった。思わず立ち止まり、店に入って、てりやきバーガー2個を買って帰った。まさか今夜の夕食がハンバーガーになるとは予想しなかった。優勝のおかげだ。
 そして、アパートの向かいのマルエツは、ダイエー系列だから、「感動ありがとうセール」をやっている。24時間営業のこの店、ゆっくりと売り出し商品を中心に買いだめをした。新米5キロなんかも買った。どっちが勝っても恩恵有り、であった。

 私のジンクス、「私の行く所、めったに優勝しないプロ野球チームが優勝する」ということが、また実現した。千葉は、今年特に仕事で関わってきた所なので、私の街といっても良い。31年ぶりの優勝らしい。私の行った所に起こった「めったに優勝しないチームの優勝」を今一度整理すると、次の通り。

 1979年 近鉄 初優勝(そのとき私は、近鉄沿線の学園前に居住)
 1980年 近鉄 連続優勝(同上)
 1995年 オリックス 初優勝(そのとき私は神戸勤務)
 1996年 オリックス 連続優勝・日本一(同上)
 1999年 ダイエー 初優勝・日本一(そのとき私は福岡勤務)
 2000年 ダイエー 連続優勝(同上)
 2001年 近鉄 優勝(その年から私は大阪勤務)
 2005年 ロッテ 優勝(東京在住、仕事で千葉を担当)

 見事なものです。少なくとも3つのチームは初優勝だったし、今回のロッテは、最も優勝から遠のいていたチーム。


2005.10.10(祝) 雨の体育の日

 
昨日は、何十年ぶりかの同期会。ゴルフをしたのも私には2年半ぶり。雨の中のゴルフだったが、スコアよりも、無難に18ホールを回れたらいい、と気楽にプレーをした結果、予想に反して107と、私の実力以上だった。範囲は全国からだから、頻繁には開催できない同期会。こうして同期だけで1泊し、ゴルフをしてみると、思えば、こういうのは珍しい貴重なことなんだなと思う。一般に、会社の関係で旅行があっても、宴会、ゴルフなど、どんな行事でも、常に上下関係が存在する。役職の上下、年齢の上下に、お互いに気を使う。さらには、上下ではないが男女が混在すれば気を使う。仕事ではないのに、常に気を使いながら遊んでいるのが現実だ。その上下関係の、下になるか、時には上にもなる時の気の使い方というのは、自然に行われているようで、結構ストレスの原因になる。しかしそれを暗黙の了解で参加するからこそ、会社の組織が成り立っている。
 さて、同期会というのは、そういう上下関係が一切無い会合なのだということが、いまあらためてわかった。役職も年齢も、ここでは関係が無い。年齢はほぼみんな同じ。役がどうであっても、ここではまったく意味が無いのでだれも意識をしない。強いて言えば、声の大きいヤツが話をリードする、ということぐらい。ゴルフの上手い・下手も、話題にはなるが、だからどうと言うことも無い。ハンディキャップも無しで、正味のスコアで順位をつける。これはなかなかいいもんだ。

 きょうは朝から雨が降り続き、体育の日も台なしの天気だが、私には良い休息日になる。洗濯、アイロンがけ、買い物、そしてパソコンに向かう時間がたっぷり取れる日だ。ゴルフの宅急便が届いたところで、きょうの予定は全て済んだ。アイロンがけは、ワイシャツ5枚、ズボン5本、ハンカチ5枚、という具合に、計算どおりの1週間分。久しぶりに、何も意味は無いが、赤飯を炊いた。ちょっと小豆が硬かったこと以外は、まずまず良くできた。

 ニュースで、アメリカの野球がプレーオフの最中であることを伝えている。ヤンキースのことが中心だが、私には、26年前から思い入れのあるアトランタ・ブレーブスが気がかりで、しかし、きょうのニュースで3敗目を喫して終了したことを知り、やはり今年もかと思う。ナショナル・リーグ東地区優勝のブレーブスは、名門チームであり、直近14年連続で地区優勝している。今年の、この東地区は、最下位でも勝率5割を超えている。5割未満でも地区優勝するような地区もあるのに、レベルの高いこの地区での優勝は評価に値する。しかし、プレーオフになると弱いのがブレーブスだ。いや、圧倒的に弱いのではなくて、惜しい負け方をしてしまう。きょうも延長18回サヨナラ負けだそうだ。

 F1日本グランプリは、昨日が決勝だったが、私はゴルフをしていたのでテレビも観ていない。佐藤琢磨が無惨な結果に終わったらしい。来年は外されてしまうドライバーの意地を母国の鈴鹿で見せたかったところだと思うが、私はかねがね琢磨の技術に課題ありと見ていたので、この結果を見ても驚かない。モータースポーツの頂点であるF1のドライバーというものは、努力や精神力ではなく、天性のものが雌雄を決するのだと私は思っている。F1レースは、厳格な規定の上に成り立っている競技だということを忘れてはいけない。
 F1は、最高峰の自動車レースであり、それは、レースと言う競技であるとともに、自動車の技術発展に貢献してきたものでもある。燃費の良いエンジンの開発、耐久性がありグリップの良いタイヤへの改良、空力、安全性の追求、等など、F1を舞台にして競ってきたことが一般の自動車に活かされている。レースは交通事故防止の実験台でもある。昨日の最終ラップで首位逆転のシーンは、速度を落とさずにコーナーで追い越すギリギリの実験だった。一つ間違えば、カーブを曲がりきれずにコースアウトでリタイヤ、または激突の大惨事となる場面だ。レースの中では何件もの交通事故のシーンが見られる。私は本当の交通事故を連想し、自分が運転する時には、そのイメージを忘れないようにしている。

 鈴鹿サーキットは、実に懐かしい場所だ。子供が小さい頃にはよく遊びに行ったもので、レース場と遊園地が一体となっていて、レースの無い日には、サーキットコースをゴーカートで走ることができる。一般によくある遊園地の乗り物の一つであるゴーカートが、本物のコースで走るようになっているだけのことだが、その体験はなかなか感慨深いものがある。
 あるときは、サーキットの開放日で、1周5.9キロのコースでのマラソン大会があった。私は家族とともに、走るのではなく、歩いて、ここが1コーナーだの、S字カーブ、逆バンク、デグナー、立体交差、ヘアピン、スプーン、バックストレート、130R、シケイン、最終コーナー、(これぐらいはスラスラと出てくるほど、今でもコースが頭に入っている)、と足で歩いて、記念写真を撮りながら確認して周った。鈴鹿は追い越すポイントが少ないコースなのだが、コースに立ってみると、コースの幅の広さに驚く。そして、目の粗い、特殊な水はけの良いアスファルトであることにも気がつく。もう十数年前の想い出である。

 
パキスタンで死者2万人になる大地震。地震のニュースは対岸の火事だが、私には他人事でない実感を覚える。


2005.10.7(金) プロゴルファー

 
先週、日本女子オープンを見に行ったときのこと。最終組のスタートまで少し時間があったので、既にスタートしていた上原彩子と宮里美香の組に、途中の9番ホールから付いて回った。
 9番ホールのフェアウェイの途中ぐらいの場所で待っていたところ、前の組がグリーンに上がっている頃、まだティーグラウンドに来ない。少し遅いんだなと思っていたら、やがて来た。

 9番から10番へと進む。宮里美香はアマチュアだが、上原はプロだ。どちらも慎重なプレーが続く。グリーンの手前では歩測をして距離を確かめる。その割にはショートしたりして、どうも失敗がある。パットの芝読みはまた慎重だ。そして11番ホールを上がったとき、先に終えた宮里が、競技委員からこんなことを言われた。「前があいていますから、急いでくださいね」。そして、上原に対しても「上原さんもね。前のホールが完全に空いたので」。中年女性の競技委員だ。我々素人のゴルファーが、よくキャディさんに言われることだ。下手なゴルフの場合は、打つ数が多いし、色んな所にボールが飛んでいくので、当然遅くなってしまう。プロの場合は、慎重な読みで時間がかかる。

 さて、それを聞いた二人は、どうしたか。先ず、次のホールのティグラウンドまでの通路では、ギャラリーと一緒なので歩きにくいが、急ぎ足で進む。そしてティショットを打った後、私は目を丸くした。打った直後、フェアウェイを上原が走り出し、それを見た宮里も走り出したのだ。小走りではない。マジで走っている。そんなに走ったら、次のショットを打つときに、息が上がってダメじゃないかと思う。しかし、二人は、ボールの所まで全力で走っている。私らギャラリーは急ぎ足で追いかけた。

 これがプロというものなのかと、感心する。競技としてのゴルフにある、厳しい一面を見た。


2005.10.1(土) ゴルフの藍ちゃん

 宮里藍の人気は言うまでもないが、テレビで見るあの華麗なフォーム、特にスィングをした後のフォロースィングが、ぴたりと止まるところが、素人の下手くそゴルファーには、どうしても信じられない。とにかく一度でいいから、見に行くチャンスを捜していた。
 今年はアメリカに行ったりすることが多く、日本で見られる機会が減ったのも事実。今週木曜日から始まった日本女子オープンが新聞やテレビで報じられるのを見て、今がチャンスと、土曜日に行くことにした。大観衆で混雑することは覚悟の上だ。

 ゴルフの試合を見に行くのは、十数年前に名古屋で中日クラウンズを見て以来になる。そのときのとはまた違う雰囲気がある。男子と女子の違いはもちろんだが、今回のこの試合は、参加資格が制限されたメジャーな大会なので、緊張感みたいなものがある。そして大ギャラリーを集めるイベントとしての雰囲気。決勝ラウンドらしく、予選で絞られた60人のハイレベルな中でもさらに高いプレー技術。タレントとして選手たちを見る面も否めないが、美しいゴルフ場での現実とかけ離れた一日は、日常からの脱出には最高の日となった。

 早朝から総武線快速で東戸塚駅へ。無料のバスが次々と来て、15分でコースに着く。とても手入れされたゴルフ場の芝生を踏んであとは好きなようにゴルフ場内で過ごす。入場券は2500円。前日の入場者が6千人、この日は1万4千人。日本女子オープンは開催地が毎年変わる。初日から過去の入場者の記録を更新しているそうだ。それも、倍増だという。

 撮影禁止なのはHPで確かめていたので、きょうは一切写真を撮らない。ゴルフ場は、どんなにたくさんの人が入っても、広いので、結構ゆったりできる。

 最初はスタートホールで、選手の表情を間近に見る。最初の組から最後の組(つまり、藍ちゃんの組)までは4時間近くの時差があるので、途中で気分転換に、私が注目してきた上原彩子とアマチュア、高校1年生の宮里美香の組に4ホールぐらい同行する。このあたりは、人垣も無く、ゆったりと見られる。そして、いよいよ最終組のスタートは正午前。1番ホールのティグラウンドは、スゴイ人だ。ここから私は18ホールを藍ちゃんのプレートともに付いて回る。歩くのは速いし、動いて見る場所を確保するのは並大抵のものではない。

 コース設定は、ラフを深く、グリーンは速くしていて、かなり難しいのだそうだが、藍ちゃんは最初から1番バーディ、2番惜しくもパー、3番バーディーと言う具合に、まるで藍ちゃんのショーを見ているようで、ギャラリーからは歓声と拍手の嵐になる。
 ところが、途中から崩れ始める。前半でボギーが3つ。この日の気象条件は、天気は良くて、風が強くなり、深いラフに打ち込み、速くて変化のあるグリーンは、より乾燥して速く、ほとんどバーディーがない。どの選手も同じで、この日のスコアがアンダーなのは、風のない早い時間にスタートした下位選手の中で二人だけだった。結局そんな状況下でも、きょうはイーブンパーで通算−6、二位との大差を守った藍ちゃんが貫禄を見せたきょうの試合だった。

 4時頃に終わって、バスは長蛇の列なので、徒歩で東戸塚駅まで25分。

 次の行動は、カメラを持ってお台場へ。
 ピンクリボンキャンペーンのライトアップが、東京タワーとレインボーブリッジで行われると何かで見たのを記憶していたので、期待して行く。前日は、レインボーブリッジの七色のライトアップがテレビで報じられたが、きょうのはどんなライトアップか。
 結果は、東京タワーは確かにピンクになっていたが、レインボーブリッジは、普段の白い照明を消していて、ピンクには見えず、どうも、ただ薄暗いだけの照明だった。今回の写真は、期待はずれの失敗の巻。KUA’AINAでレインボーブリッジを眺めながら、アボカドハンバーガーを食べた。

 レインボーブリッジの七色のライトアップを是非再現してほしい。ああいうのは、どこかで予告してほしいと思う。