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最近思うこと(日記・エッセイ)
2004年4月-6月
2004.6.26(土) バス停の人

 
きょう、都バスに乗って行く用事があった。バスは普段ほとんど利用しないのだが、きちんと調べて乗ると、目的地に近いところまでいけるのが便利だ。
 さて、バスが途中のバス停に止まるときの光景で、私は面白い面を感じる。明らかに人がいないバス停にはバスも止まらずに通過するが、人がいると、止まるのか通過するのか、運転手とバス停の人との微妙なアイコンタクトが行われる。せっかく止まっても、乗らない人がある。かといって、この人は乗らないだろうと勝手に判断するわけにも行かないので、念のために止まるのだろう。バスが停車し、ドアが開くのだが、その人は、何食わぬ顔でどこか違うところに視線をやる。「あんたのために止まったんだから、表情でも手振りでもいいから挨拶ぐらいしたらどうなんだ」と言いたいところだ。こんなことで、いらつくのもバカバカしいので、私はただ静かに観察する。これも、たまにバスに乗ったからこその新鮮な体験だ。
 バス路線が発達している福岡でも同じような状況だった。

 所が変わってロンドン。ここもバスが生活に欠かせない都市だ。ここでは、複数の路線が通るバス停で、こんなことになる。バスに乗ろうとする客は、手を上げて意思表示をしなければならない。それも、ちょっとばかり手を上げてもダメで、全身を振って、思い切りアピールするぐらいにしないと止まってくれない。私も一度失敗した経験があり、それからというもの、恥ずかしさを忘れて、バスの前に立ちはだからんばかりのジェスチャーをすることにしている。郊外の車の通りの少ないところは大丈夫だが、街の中ほど大変なのだ。しかし、通り過ぎてしまっても、舌打ちをしてベンチに腰掛けたかと思うとすぐに次のが来るから、まあ許せる。
 以上、たまにバスに乗った日に、感じたことと思い出したこと。


2004.6.24(木) 父の日の贈り物

 
父の日は先日の日曜日。我が家の三人の息子たちは、いまやそれぞれが社会人で離れ離れなのだが、いまこうして単身赴任をしている私に、今年も忘れず、プレゼントを贈ってくれた。タイミングは遅れ気味ではあったが、今朝出勤前に宅急便で届いた次男からのサンダルで、三人からのが全て届いた。
 三男が小学生のときの父の日、冷蔵庫から缶ビールを1本出してきて、私に手渡してくれた。冷蔵庫からとは、手軽なプレゼントだなと思ったが、後で次男の話によると、三男は近くの酒屋の自販機で缶ビールを1本買っていたそうだ。
 父の日の贈り物なんて、大人になると、男の子はほとんどしなくなるはずだが、どうも、うちの息子たちは三人とも、私がどこにいても送ってくる。父と息子のふれあいなどほとんどないが、年に一度のこのときは、私も父親だったんだと実感する。男の子ばかりの野暮ったい家庭だが、優しい心をもって大人になっていることがうれしい。


2004.6.22(火) お台場の夜景

 
日曜日に、福岡から来られた「とみえ」さんともう一人の新任主任といっしょに、お台場へ行った。夕食にKUA’AINAのアボカド・ハンバーガーを食べるために。
 夕暮れのレインボーブリッジを自由の女神を眺めながら、3人で食するハンバーガーのセットには、ビールとポテトとサラダも付いていて、それなりの大仕事。食後の腹ごなしに歩いた先に、そのままレインボーブリッジを歩いて渡った。私は初めて見るお台場の夜景。男女のカップルばかりの浜辺を通り、ほとんど通行人のいないレインボーブリッジを歩く。お台場側の景色には、フジテレビを始めとする建物、観覧車のイルミネーション、橋の向こうには東京タワー。
 突然、8時頃に東京タワーのライトが消えた。8時で消すなんて、知らなかった私も、なんてケチなんだ、と思ったのだが、翌日のニュースで、それは全国の主要な場所で行われた省エネのイベントだったことを知る。台風の接近でナマ暖かい強風が吹く中、結構なウォーキングになった。
 大阪出張の帰りとなった本日夜、羽田空港に着陸する前にお台場の近くを通る。そういえば、お台場から良く見える飛行機の、そのコースだ。空から見るお台場、観覧車、レインボーブリッジ、東京タワーが宝石箱の中にひと際きれいに浮き立って見える。
 今度また、ゆっくり、お台場の夜景の撮影にでも行きたいと思うのだが、オヤジが一人で、カメラ持ってうろうろしたら、怪しい人間にしか見えないので、行動は慎重にしなければいけない。


2004.6.13(日) すみだのはなび

 
「すみだのはなび」という名前の紫陽花の一種。東京・墨田区の向島百花園にあって、去年も今年も、花が咲いたと新聞に写真が出た。きょうの午後に、錦糸町のアパートから歩いて片道45分。ウォーキングを兼ねて行ってみた。去年来た時は雨の日だったので、入園者は私の他に3人ぐらいだったが、きょうは100人は入っていると思われる盛況。目指すは「すみだのはなび」。写真をたくさん撮ったので、花アルバムに掲載しました。ガクアジサイの一種らしいが、花びらが花火のように飛び散る形で、実際に見ると、とてもきれいだ。ここ以外の場所では、花屋で鉢植えで売っているのを見かけたが、他にはない。
 先日、とみえさんのカキコで、「とみしの実家に・・・すみだの花火」。ということは、あるところにはあるんだ。しかも遠く離れた福岡に。
 きょうは、「すみだのはなび」に満足した日でした。
 
 ニュースで、プロ野球の大阪近鉄とオリックスの合併。映像に3年前の優勝の瞬間、大阪ドームでの代打逆転満塁ホームランのシーンが映る。やはり、そこに私の姿が一瞬映る。ボールが落ちた外野席のその場所の近くに私が立っているのだ。


2004.6.5(土) 花菖蒲

 
国会の混乱が、今朝のニュースを見てもまだ続いている。それならと、9時前に出かけ、半蔵門線で永田町へ。参議院本会議の傍聴受付で尋ねると「もう終わってしまうかもしれない」と言われ、それでも急げば少しでも見られると、傍聴券をもらい、警備の人に次々とバトンタッチで案内されて小走りに進み、、議場の寸前の廊下で「休憩」の電光掲示が出た。休憩ならまた再開まで待てばよいので待合室でしばらく待機した。そのうち受付の人が今日は散会しましたと教えてくれた。散会でも一旦は休憩の表示が出るのだそうで、残念ながら今回の国会傍聴は未遂。幻の傍聴券だけ記念に持ち帰った。もともと、今朝思いついて行ってみただけだから、仕方がない。またの機会に。傍聴の手続きをしているときはまだ、議場のモニターテレビで発言中の模様が映っていたが、その後あっという間に採決が行われたことになる。昨夜の牛歩投票とは違い、野党欠席の中で起立表決だったことが夕方のニュースでわかった。

 国会を出て、歩いて皇居の桜田門から二重橋を通り、大手門から入って東御苑へ。あまり良く調べないで行ったのだが、そろそろ花菖蒲が咲いているのではないかと行ってみると、眼に飛び込んできた花菖蒲の明るい美しさに驚かされた。花菖蒲は今までに各地で何度も見てきたが、ここのは格別だ。さほど広くない面積なのだが、手入れが行き届いている感じで、花も大きく、とにかくきれいだ。私の生涯一の花菖蒲園だった。ちょうどベストな見頃だったともいえる。

 竹橋の毎日新聞のビル「パレスサイドビル」の中でマクドナルドを見つけ、ビックマックセットを食べた。発売当時の価格でセール中。このビルは、1979年にロンドンへ勉強に行く手配をしてくれた団体のある場所で、何かとても懐かしい。

 

2004.5.30(日) 掃除・洗濯

 
きょうは、8時に起きて、サンデーモーニング(スポーツの喝・あっぱれ)を見た後、掃除・洗濯、布団干し、冬物衣料には風を通し、昼頃でやっと一段落。夏の準備もできた。ということは、この先、これぐらいのことをするのは次の季節の変わり目、早ければ梅雨明け、でなければ夏の終わり頃か。掃除はほとんどしないので、たまにすると、綿ボコリが一掃されて気持ちがいい。ダニの住みかになっているかもしれない。
 NHKのニュースの後、のど自慢を見ながら、このページを書いている。冬のソナタの主題歌を若い女性が歌って合格した。テーマソングを聴くと、昨夜のドラマが思い起こされる。昨夜、冬のソナタとかいうのを、初めてゆっくり全部見た。日本のドラマもあまり見ないので、感想も言いにくいが、時間に余裕のある土曜の夜には、とてもいいドラマだ。
 きょうの東京は好天で大変な暑さだ。梅雨入り前の最後の天気か。


2004.5.29(土) 映画と新宿御苑、上原彩子のCD

 
今週末は良い天気になり、きょうは暑い日だったが、迷わず外出の日。
 まずは、新聞販売店からもらった今月の映画の券を持って、錦糸町シネマ8へ。目的は「トロイ」。10時半開演の45分前に行って並び、良い席を確保する。2時間43分の長い映画に備えて、コーヒーとお茶とパンを持ち込む。
 さて、この映画のストーリーは3200年前のギリシャ神話に出てくるトロイ戦争の話だから、なじみなどあるはずがない。トロイとギリシャの戦争で、「トロイの木馬」を使った奇策でギリシャが勝った戦いらしい。ブラピーの演ずる「アキレス」はギリシャ側の戦士で、不死身の強さを誇るが、最後は足のかかとを矢で射られて動けず、やられる。そういえば何かで読んだことがある。「アキレス腱」の語源だ。トロイの木馬も子供の頃に読んだ記憶があるが、この映画でよくわかった。今夜のテレビ「世界ふしぎ発見」でこのあたりがテーマになるらしい。今日はトロイずくしの日になる。
 主演はブラッド・ピットのようだが、この映画は主演が3−4人いるみたいな、なかなかのものだった。とにかくスケールの大きさに圧倒され、映画館の真ん中に陣取った甲斐がある。

 さて、映画が終わると1時半。バラの花も最後かと思うが、SUZUさんお奨めの神代植物公園は、ちょっと遠いし、きっと花も終わっていると思い、近場で新宿御苑に行ってみた。盛りは過ぎたようだが、まだまだバラは咲いていて、うきうきしながら写真を撮った。きょうは暑い日だったので、御苑の中を歩くだけでも年寄りには疲れる。

 きょう、CDを買った。若いピアニストの上原彩子。そのデビュー盤。曲はチャイコフスキーの曲ばかり。特に難しい曲とされる「グランド・ソナタ」を、私は曲そのものを初めて聴いて、鳥肌の立つのを覚えた。チャイコフスキー国際コンクールで優勝したとはいえ、新人の若手の女性とは思えない演奏だ。ピアノを弾くのは女性が多いが、トップクラスは男性ばかり、というのがこの世界。日本のクラシック音楽界に久々の、しかもまだこれからが楽しみなスターが現れた。こうなったら、ぜひ一度、ナマで演奏を見たい。
 なお、ご存知でない方に、補足しておくと、この人はけっして美人ピアニストとは言えない。
 それから、上原彩子という同名の若手プロゴルファーがいるが、全くの別人。


2004.5.22(土) オーバーブッキング

 
今週、大阪へ出張したときのこと。かねてから、こういう制度があることは知っていたが、自分の乗る便で目の当たりに見るのは初めてだった。
 JALの19時35分羽田発大阪伊丹行き。予約をしていた私は、40分ぐらい前に空港に着いて航空券を購入し、搭乗手続きも同時に済んで、手荷物検査を通って搭乗ゲートへ行った。待合のイスに座って、夕食代わりとなるパンを食べていると、アナウンスがあった。この便のお客様が座席の数をオーバーしているので、次の関空行きの便に乗り換えてくれる客を募るというもの。これに協力すると1万円と、関空から伊丹への交通費相当がもらえる。後でわかったのだが、交通費相当とは1万円だ。つまり合計2万円。希望者が殺到するのかと思ったが、そうでもないようで、何度も案内している。ついに、搭乗がはじまり、ほとんどの客が座った後で、最終的にあと1名の協力を呼びかける機内アナウンス。
 私の場合、関空行きではかなり遅くなってしまうので興味も持たなかったが、他の客も同様なのか、反応が悪い。この制度を時刻表の説明ページで見て確認した。

 翌日、伊丹から羽田への最終便。ここではそんなこともなかったが、実は、ラッキーなことが起こった。JALが6月1日から「クラスJ」というデラックスな座席を設けることは知っていたが、その座席が、先行して5月中に無料で使われる。それにあたったのだ。特に注文したわけでもないので、とてもラッキーだった。


2004.5.16(日) 女子バレーボール アテネオリンピック世界最終予選

 
オリンピックに出られるのはわずか12カ国。この最終予選の前に既に決まっているのは8カ国。
  ・開催国のギリシャ
  ・昨年のワールドカップ上位の中国、アメリカ、ブラジル(この3つが世界ランキングベスト3)
  ・ヨーロッパ大会優勝のドイツ
  ・北中米大会優勝のキューバ
  ・南米大会優勝のドミニカ
  ・アフリカ大会優勝のケニア
 このどれにも入らなかった国が参加して残り4枚の切符を争う今回の予選が「世界最終予選」となる。

 バレーボールの試合をナマで見るのは久しぶり。既に日本のオリンピック出場は、昨日の韓国戦に勝って決定しており、その意味では、今日はつまらない試合になるのかどうか、それよりも、4試合をたっぷりと楽しみたい。

 朝のテレビで都内の「旧古河庭園」からバラの花の中継を見て思いつき、ちょっと寄ってからでも行けると考え、まずはバラの花見をする。洋風の建物に洋風の庭園、そこに咲くバラが、とてもきれいな花を咲かせている。

 さて、東京体育館。JRの千駄ヶ谷駅を出るとすぐだ。1週間前に当日券購入に失敗した同じ場所だから、迷わず入口にたどり着く。きょうももちろん当日券は売り切れ、とハンドマイクで係員が言っている。
 まだ席はがらがらで、相撲の下位段の取組のときのような状態。案内された席に座ると、予想以上に良い席で、気持ちがワクワクしてきた。

 11時からの第1試合は、タイvsプエルトリコで、タイが勝った。2試合目が13時からで、この対戦は注目だ。テレビ番組では日本の試合しかやらないので、こういう対戦を見るのは来た者だけの特権だ。新聞に載っている順位表を確認する。世界ランキング4位のイタリアだが、最初に日本に負けてから、韓国にも負けて既に2敗。きょうの相手は強豪ロシアで、もしきょう負ければタイと並んで3敗となる。そうなると明日のタイとの対戦で勝った方がオリンピックに。タイも意外に強くなっているチームなので、きょうは絶対に負けられない試合だということになる。高さのあるロシアは、やはりすごい。身長204センチの11番ガモワがスパイクにブロックに立ちはだかる。ロシアが2セットを取り、試合は決まったようなムード。第3・第4セットをイタリアが取って最終セットに。最後は接戦のジュースになって、ついにイタリアが勝った。場内の声援は大半がイタリアだった。イタリアの選手やコーチは抱き合っての大騒ぎ。まるで優勝したような状態になった。きっとこの様子はテレビでは簡単に結果だけ伝えられるんだろうなと思うと、得をしたような気になった。
 イタリアの注目選手は、12番のピッチニーニ。イタリアチームは美人が多い。

 韓国とナイジェリアはもちろん韓国が勝った。実力の差が歴然。ただ、韓国の試合ぶりに迫力は感じられなかった。

 日本の応援に観客が使っている2本の棒状のものは、「スティック・バルーン」といって、売店で300円で売られている。私もそれを買って、日本戦の前に膨らませ、応援に備える。たたくと結構いい音が鳴るものだ。

 今日の日本はどんなメンバーで臨むのか少し不安だった。せっかく見に来たのに、控え選手を中心に組むのかと思ったりしたのだが、その心配は一掃され、なんと、きょうもベストメンバーだ。
 試合展開は互角に推移し、ついに1セットを二度のジュースの末、落としてしまう。第1セット途中から佐々木を投入して、昨日のように立て直す。大山も入れると、さらに日本のリズムが良くなった。あとの3セットを取って勝利に終わるが、相手の台湾が素晴らしいレシーブだったことが印象的だ。台湾は、若い学生や高校生でチームが構成されていて、成長著しい感じがする。
 テレビで見るのと全然違う臨場感と迫力。世界最強のセッター・竹下の変幻の動きも十分に見ることができた。今の日本の女子バレーは強い。オリンピックに出られなかった4年前とは違い、選手たちの基盤も安定し、テレビの盛り上げもあって、日本中の応援が最高潮になっている。オリンピックのメダルは夢ではない。きょうの対ロシア戦は、思いきり戦って欲しい。ロシアの戦力はただものではないが、これに勝つようでないと、メダルは難しい。負けてもいいから、勝てるきっかけ、勝てる雰囲気をつかんでほしい。

 全日本の12名の選手の中で最も多い3人が北海道の出身。キャプテンの吉原、リベロの成田、そして佐々木。吉原は日立のチーム解散で失職してからヨーロッパに行き、今はパイオニアに所属。いろんな試練を乗り越えたいま、チームを引っ張っている。それにも増して、若い人に負けない攻撃パワーを持っているところがスゴイ。私と同じ道産子たちに声援を贈りたい。

  チケットと写真


2004.5.12(水) 女子バレーボール

 
オリンピック最終予選が今たけなわで、日本は初戦のイタリア戦に勝ってから、そのままの勢いで連勝している。14日の韓国戦に勝てば決まりだが、仮に決まっても最終戦まで、いい試合が見られると思う。土曜日のチケット1枚を手に入れることができた。アリーナ席のエンドゾーン側だ。テレビで見るバレーボールの試合は、サイド側で、試合全体が良く見えるから、そちらの方が良い席といわれる。私は、せっかくナマで見るのだから、これまでもバレーの試合はエンドゾーンで見てきた。選手と同じ視界で、選手と同じようにレシーブやスパイクのイメージが持てるから。トスがネット際を広く行き来するのも見たい。男子の方がスピードもパワーもあって迫力があるが、やはり女子は絵になる。古い話だが、1964年(昭和39年)、私が中1の時の東京オリンピックで優勝した日本女子バレーを忘れることはない。パワーのソ連の攻撃を徹底して拾った回転レシーブ。当時に比べれば世界中が何倍も成長してきている。今度の土曜日は、朝から行って4試合全部見る。実は先週の土曜日も当日券を狙って東京体育館へ行ったのだが、すぐに売り切れでとても悔しくて、執念で昨夜ヤフーオークションでゲットしたのだ。日本にとってはオリンピックの前哨戦となる試合をすることになる。なお、日曜日の最終戦(対ロシア)が好カードだが、もし負けたら悔しいので、多分負けない台湾戦の方を選んだというのも裏事情。


2004.5.5(祝) 連休終了

 
5連休となった今年のゴールデンウィーク、本日をもって終了。
 大阪の自宅に帰るだけの連休だったが、5日間もあれば、いろんなことができる。雨は一日だけだった。旅行をしない連休を過ごすのもいいもので、野球を見たり、花を見たり、あるいはゴロ寝、一つぐらい家の仕事をと網戸の張替え。少しばかり勉強をする時間もあった。
 Uターンラッシュの混雑はいかに。帰りの新幹線は予約なしの自由席と決めていて、1時間ぐらい並ぶのは覚悟したが、意外に「ひかり」の自由席に座れたので、ゆとりをもって東京に着いた。

 北海道の家庭で作る「べこもち」を、今年も作るために、笹の葉を採りに行った。どうしても北海道のような熊笹はないので、小さいのを2−3枚使って応用する。年に一度のこの味、この食感は、郷愁を誘う。


2004.4.29(祝) 戦争

 
24日から日本で公開されているアメリカ映画「コールドマウンテン」を今朝錦糸町で見た。南北戦争がテーマといえば「風とともに去りぬ」だが、同じく敗者となる南側の物語で、戦争に行った男を待つ女性が主人公。地上戦ばかりの戦闘そのものの残虐さと、住民を巻き込む悲惨な殺戮、脱走して彼女の元へ帰る途上の出来事、待つ女性の心情を描いた作品、俳優、監督、すべてよくできている。どしりと重い映画だった。

 戦争に心を躍らせて向かう若者の姿があった。そのエネルギーは、現代ならぜひスポーツに向けて欲しい。アメリカの南部の人たちは、この戦争で敗戦を味わった。敗戦というものを知らない北部のヤンキーと、痛み・屈辱を知り、心のある南部の歴史的背景が、今も風土として残っているはずだ。戦争は勝つためにやるのだが、大きな犠牲を払って負けることも、後世においては大切で、戦後に生まれ育った私たちは、そのことに感謝して生きなければならないと思う。


2004.4.25(日) ヒトツバタゴ

 
寒波襲来の週末だったが、きょうの日曜日は少し暖かくなり、早朝から花を求めて出かけた。

 まずはアパートから徒歩20分の亀戸天神。藤が今年は樹勢を回復してきれいだと新聞で読んだ通り、なるほど花が多く、長く垂れている。去年は4月26日に来たのだが、今年は花が1週間以上早いようだ。

 次に根津神社。これは失敗。去年の4月26日とはまるで違う。花はほとんど終わっていて、一部遅咲きのが残っているだけ。桜の開花に始まり、今年は何でも早く咲いてしまったのだ。

 さて、この土日の最大の収穫は「ヒトツバタゴ」(なんじゃもんじゃ)。この木は、岐阜県東濃地方の瑞浪に住んだ頃、瑞浪の釜戸や恵那の山中で見られた珍しい花で、当時、社長が興味を持って見に来られたものだ。福岡のときは、管内の対馬北部にあるそうで、私は行けなかったが、福岡からのツァー旅行もあった。この木の花が咲くのは例年5月。恵那では5月の下旬だった。木が少ない上に、開花時期が一定せず、場所も不便なところにあって、なかなか満開のベストなときに見に行くことができない。
 花は真っ白で、緑の葉に雪が積もったように見える。こんなに美しい光景に出くわした幸運に、身震いするほど感動する。
 きょうは、神宮外苑の絵画館前と、国立競技場の裏手になる青山門の前、JR信濃町駅から神宮球場の方へ行くときに渡る歩道橋の先。昨日は、国会議事堂前庭園で見つけた。どれも今が最高の、非の打ち所のない満開で、こんなにたくさんのヒトツバタゴを見たのも初めてだ。東京にこれだけ手入れされたのが沢山あるとことに驚く。
 神宮第二球場で高校野球の東京春季大会決勝戦があったので、それを見て、帰りにまた見た。写真を撮り、しばらく離れ難くて、縁石に座り込んで鑑賞した。

 昨日、国会議事堂前庭園に、ハナミズキを期待して行ったのだが、ほとんど終わってしまっていた。その代わりヒトツバタゴがあったのでラッキーだった。ここのハナミズキは、日本がワシントンへ贈った桜のお返しに送られたものだそうだ。ハナミズキが東京に多いのは、そういう歴史があるからか。日本古来の木ではないらしい。雑学だが、ハナミズキの花のように見えるのは、花びらではなくて、葉なのだそうだ。

 きょうのヒトツバタゴの写真、亀戸天神の写真は、写真集と花アルバムの両方に掲載する。私の感動をおすそ分けしたい。


2004.4.18(日) 昭和記念公園のチューリップ

 
いよいよきょうは国営昭和記念公園へ行く。昨夜HPを見て、チューリップが見頃だとの情報と、チラッと写っていた17日現在のチューリップの写真に惹きつけられて、時間を調べ、朝9時半の開園に間に合うように出かけた。JR西立川駅のすぐ前。予ねて、ここは米軍基地の跡地で、万博公園に似ているような構成の公園のようなので、ぜひ行ってみたいと思っていた。
 チューリップの個々の花の美しさはもとより、渓流広場というエリアに、川や池、芝生との調和、色の配置が圧巻だ。おとぎの国だ。オランダから指導に来てもらって配置をしているというからうなずける。
 「みんなの原っぱ」という広い芝生が、万博公園の広場のようだ。そしてその奥に、広大なポピーの畑があった。これは万博公園をはるかにしのぐ面積だ。東京のスケールの大きさを改めて感じる。さらに別にポピーと菜の花の丘がある。
 たっぷりと花を楽しみ、芝生の感触にひたり、ソフトクリームを食べて、昼過ぎ、ゆとりの電車で帰った。写真は100枚以上撮ったが、一部を「2004花アルバム」に公開。

 なお、私の写真アルバムにある写真は、ご自由に使っていただいて構わないが、解像度は低くなっている。写真にするなど必要な方は掲示板でご一報いただければ、もう少し解像度の高い(重い)のを掲示します。

 午後は両国で降りて、早慶レガッタを観戦した。早稲田と慶応の対抗戦。隅田川の両国から上流の桜橋までの3キロ。私は土手を歩いて桜橋まで行き、ゴールの場所での観戦。つい先日まで咲いていた桜が、いまはすっかり新緑の葉でいっぱいだ。両校の応援団が、学生も大人も混じって、あまり必死でもない、どこかお祭りのような明るさだ。過去2年連続早稲田の勝利だそうだ。実力的にも早稲田有利の前評判だそうだが、結果はなんと、慶応の圧勝で終わった。ゴールした後の選手は、どちらも体力を使い切った状態だろうが、勝者と敗者の様子の差が著しい。片や万歳をしてはしゃぎ、負けた方は疲労と悔しさで、全員がボート上にうなだれる。ボートの試合は、漕ぐ力が強いだけでは勝てない。それを見せ付けた試合だった。慶応のボート部といえば、K納君を思い出した。


2004.4.2(土) 桜・さくら・菜の花

 
東京の花見は2週連続で楽しめることになり、先週は隅田川の墨堤、上野公園、千鳥ヶ淵、そして今日は錦糸公園からスタートして、館林の桜と五千匹の鯉のぼり、幸手(さって)の権現堂桜堤を踏破した。

 天気のいい一日、仕事のことを何も考えず、花のことだけを考えて過ごすことができたのは、幸せなような、申し訳ないような気分だ。というのも、きょう歩いていて通った館林でも幸手でも、うちの会社の建物があって、店は閉まっているものの、2階の事務所には蛍光灯が点いている。仕事してるんだなと思った。私の十年以上前の拠点長時代を思い出したりした。

 さて、朝の出だしは、我が地元の錦糸公園。満開を少し過ぎた頃だが、朝日に映えてちょうどきれいだ。席取りの人たちがチラホラ。桜のバックにアルカセントラルのビルが写る。桜の写真は、バックに写る景色があるから意味がある。

 次にSUZUさんお奨めの権現堂へ行こうと、錦糸町から半蔵門線に乗った。東武直通で、途中乗り換えたりして、しっかり調べずに乗っていたら、どうも違う線に進んで行って、館林で降りた。昨日の朝日新聞に出ていた5千匹の鯉のぼりに、権現堂の後で行こうと思っていたのだが、ちょうどいい、ここで先に見ることになった。

 館林駅から歩いて20分。桜満開、鯉のぼりは5千匹。男の子供にとって鯉のぼりには夢があった。新聞を見て、これはぜひ行って見ようと思ったのだ。小さいのも含めて5千。桜と陽気にマッチして、人々の表情も明るい。

 館林は群馬県。権現堂桜堤のある幸手市は埼玉県。東武鉄道の線が違うので、一旦戻って折り返し別の線に乗り換える。慣れない所に電車で行くのは面倒だ。幸手では大勢の乗客が降りた。目的は皆同じ。バス乗り場にはバス2台満員分ぐらいの人が並んでいる。案内所で聞いたら徒歩40分だという。迷わず歩くことにした。歩いている途中で気づいた。道路は渋滞で車はのろのろと進む。車よりも歩く方が速い。私の足で30分かかった。途中、パン屋で「桜アンパン」を売っていたので、1個だけ買った。105円。銀座の木村屋の桜あんぱんは中央に桜の花が入っているが、ここのは、それに加えて、桜餅に使う桜の葉がついている。
 「権現堂桜堤」は、桜の木も多くて立派だが、菜の花畑がとてつもなく広くて、圧巻だ。ため息と深呼吸。写真をとりまくる。惜しむらくは、菜の花の後方に桜が写るショットは、午後では逆光になる。本やポスターに載っている写真は朝撮ったものだろう。権現堂に来るなら朝一番に、ということになる。
 どこを見ても菜の花の黄色で埋め尽くされている。2時間あまり滞在して、目に焼き付けた。本当に目の網膜に黄色が焼きついたかのようだ。ところで、権現堂というお堂はどこにあるのか、地図でも見当たらなかったのだが、説明板を見てわかった。過去に「権現堂川」というのがこのあたりを流れていて、廃川になったという。その川の語源はわからないが、このあたりに権現堂というお寺か何かがあるのではないことだけはわかった。

 きょうの写真をトップページに載せ、桜アルバムにもたくさん載せた。
 明日は雨の予報。桜も一段落。

 一昨日の4月1日、三男が就職して家から出た。大阪の我が家は、妻と長男だけが残っている。昨日妻に電話して様子を聞いたら、とても静かな日々で、洗濯の回数が減って楽になったそうだ。